つや姫おいしいな

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「星に願いを(しめしず2人Ver.)」考察

こんにちは。秋田の米です。


賛成コンで披露されたしめしずの「星に願いを」すごく良かったですよね。去年のソロコンから時間が経ってやっと2人一緒のパフォーマンスが見られて感無量でした。

去年のソロコンとは演出が変更されてる部分もあって、ストーリーも去年の「星に願いを」とは違っているように感じました。


そこで去年2人がソロコンで披露した「星に願いを」の考察を踏まえて、前回と今回の「星に願いを」を比較して2人が表現したかった内容について考えます。



初めに、去年のしめしずソロコンの「星に願いを」の内容を自分なりに解釈すると、『婚約していた若い2人が死別してしまい葛藤するが、最終的には2人とも思い出を胸の中にしまって前に進む決意をした話』だと思っています。

でも今回の「星に願いを」は、『2人とも感情的なまま現実を受け入れられずに気持ちがすれ違ってしまった話』だと感じました。


理由がいくつかあるので、曲の流れにそって説明します。



・しめちゃんパート


まず「星に願いを」のステージングは去年から一貫してセットを階層的に使っていて、1階部分が人間が生きる世界(この世)、2階部分が死者の世界(あの世)、そして階段がその2つをつなぐ部分を表現していると考えています。

去年のしめパラのしめちゃんは、初めは閑也を残して死んでしまった現実が受け入れられなくて1階にいたけど、階段で現実を受け入れて、2階に昇っていきました。

閑也も一旦は階段を昇るけど最後は覚悟を決めて重い足取りで1階に戻りました。


今回の賛成コンのしめちゃんの動線を確認すると、2階階段1階と移動しています。

一度は死を受け入れて2階に昇ったはずのしめちゃんが、閑也への想いを自覚して階段を降りてまた1階に戻ってきてしまったように見えました。

好きだし会いたいからしょうがないよね

輪廻転生すると記憶はリセットされるみたいなので、閑也の記憶をなくしたくなかったのかもしれないです。


星になってしまったしめちゃんは生きている閑也に触れたくても触れられないはずなのに「一秒よりも短くていいから その頬に触れさせてそっと」と歌ってるのが本当に切なくて何回見ても泣ける。


ほとんど穏やかな表情で振付らしい振付もなかったのにサビの「ねぇ本当私なんかで良かったのかな?ほんの少しだけ考えてしまうよ」のパートだけは切ない表情と大きな動きでパフォーマンスされていて、しめちゃんのパートの中で一番印象に残っています。


実はしめちゃんのソロで最後に歌う「星に願いを」は、原曲の玉森くんのパートにも去年のしめパラにもない歌詞です。

存在しない「星に願いを」の歌詞をこのタイミングで入れたことで、しめちゃんが自分自身の強い願いで閑也の所行ったことが強調されているように感じました。


・閑也パート


しめちゃんが閑也のいる1階(この世)に流れ星として降りてきます。

しめちゃんの願いの先にいるのはもちろん閑也なのに、閑也にはしめちゃんの流れ星が見えていないようでした。


お互いのことを思い合ってる2人は額縁越しに向かい合って目を合わせて手を重ねるけど、この額縁は絶対に一緒にいられない2人の距離感を表しているので超えることは出来ません。


しめちゃんは閑也に会いたくて降りてきたので額縁越しに閑也をまっすぐ見つめているけど、閑也はまだ自分の気持ちの整理がついてなくて過去に囚われているので目の前のしめちゃんが見えていない。お互いに自分の感情を処理するのに必死で相手のことを考える余裕がないように見えました。


そんな中でしめちゃんがいない方向を見ながら「永遠よりもずっとずっと長く 君の事思い続けるよ」って歌ってるのがもどかしい。

振付も対になっているんだけど、絶対に揃わない。


閑也のサビの「ねぇもっと幸せに出来たかなって もう君の答えは聞けやしないけど」のパートだけ2人とも額縁から外れて2人の間に遮るものが何もなくなるんですよ。

振付も激しめで閑也はしめちゃんにすがってるみたいだし、しめちゃんは閑也に後ろ髪引かれてるみたいでした。

きっとこの部分の想いは本心だし、過去とか現在とか、この世とかあの世とか関係なく届く想いなのかな〜と思いました。


この後また額縁越しの位置に向かい合わせに戻り、ソロコンでは閑也のソロだった「星に願いを」の部分にしめちゃんがユニゾンになって歌唱パートが終わります。


2人Ver.の最後のシーンでは、しめちゃんのことをこんなに思ってるのに辛い現実と向き合えなくなった閑也は逃避して額縁の前から去ってしまって、それを見たしめちゃんは自分が閑也を思うほど閑也は自分のことを好きじゃなかったのかと思って膝を折るほど愕然としてました。


多分「星に願いを」の歌詞をユニゾンで歌っている時の2人の「一緒にいたい」という願いは同じだったはずなのに何かのタイミングの違いで2人の思いがすれ違ってしまったのが本当に悲しい


・カットされたCメロと大サビ


去年のソロコンでは2人が現実を受け入れて前に進むきっかけになっていたCメロの部分と大サビが賛成コンでは丸ごとなくなっていました。

なので今年の2人はまだ現実を受け入れられずに葛藤してもがいてる途中の段階なんじゃないかと思います。そこで急に終わりが来ちゃっただけで。

去年のソロコンみたいにもう少し曲の物語の中に時間の経過があれば2人の結果はまた違っていたのかも。



・まとめ


去年は2人とも同じジャケットを着ていたから同じ気持ちでいるように感じたし、静かな中にも感情が揺れ動く振り付けだったので、自分の気持ちと向き合って葛藤して結論を出したんだなって感じだったんですけど、実際に違う衣装で同じステージに向かい合って激しい感情表現をされると、2人の気持ちの違いとか焦りの方が前面に出てきちゃって、なんか本当にすれ違いが目に見えて辛かったです。


今年は去年と違って額縁にガラス板が挟まってないし、額縁を持ちながら回転する演出もあったので、もしかしたら額縁を越えて2人が会えるのかもってちょっとだけ期待してましたが結局越えられませんでした。


振付は基本的には去年のソロコンと似た感じの雰囲気になっていたと思いますが、しめちゃんが絶望して膝から崩れる振付は去年のしめパラだと曲の1番の歌詞の部分で2回出てくるんです。

去年のしめパラは絶望受け入れる希望という終わり方だったのに対して、今回の賛成コンでは曲の最後に絶望を感じる振付を持ってきています。


去年のソロコンでは2人が同じステージにいないことで会いたいのに会えない切なさ表現していたし、今年は同じステージ上にいて2人の目があって触れ合っているのにも関わらず物語の中の2人は通じ合えていないので、より悲しさともどかしさとか切なさを強く感じました。


あと、去年はしめパラの方が公演が先だったのでしめちゃんが担当する2番から始まったんだと思ってたんですけど、今年も2番から始まったのでびっくりしました。

本家は主人公の宮田くんがどうしても会いたいと願ったから玉森くんが降りてきてくれて一瞬でも触れ合えたのかな?って感じだったんですけど、しめしずの星に願いをの内容を考えると、しめちゃんが閑也に会いたい事から始まる物語だと思ったのでしめちゃんパートから始まるのは納得出来ました。


・今回の「星に願いを」で伝えたかったこと


どちらかと言えばハッピーエンドに見える終わり方をした去年の「星に願いを」をの結末をなぜ変えたのか考えたんですけど、しめちゃんがMCで「愛にもいろいろある」って言ってたように、2曲めの幸せな愛の「White Love」と対比させるために1曲めの「星に願いを」を悲しい終わり方にしたのかなと思いました。


「星に願いを」を見ているとどうしても頭に残るしめちゃんの「ねぇ本当私なんかで良かったのかな?ほんの少しだけ考えてしまうよ」と閑也の「ねぇもっと幸せに出来たかなって もう君の答えは聞けやしないけど」のパートも、相手を想う気持ちがどれだけ大きく強くても自分の気持ちだけで突っ走ってしまったら絶対うまくいかないし、結局終わってから一番後悔として残るのって相手にしてあげられなかったことなんだなと思います。


本家の「星に願いを」が収録されたシングルもLOVEという題名で「星に願いを」も間違いなくラブソングなんだけど、「White Love」に比べると一筋縄ではいかない複雑な感情がたくさん浮かぶ愛だったな〜と思いますね。


あと、本家がファンタジーでおとぎ話っぽくて最後に奇跡が起きるのに対して、しめしずの「星に願いを」は去年からリアルで辛くて苦しくて奇跡は起きなくて、意外とリアリストなしめしずの死生観が出ていて良かったなと思いました。


(話が横道にそれますが本家がキリスト教的な世界観(流れ星にお願いするのもキリスト教由来の文化だし、西洋では婚約したまま死んでしまった女性は幽霊になって花婿のもとを訪れると考えられている)だったのに対して、しめしずの星に願いをは仏教的な輪廻転生がベースにあったような感じがして渋いなと思ってます)



最終的に言いたいのは、しめちゃんの透明感のある切なくてあたたかい芯のあるクリアボイスも、閑也のこちら側の感情を揺さぶる表情や歌声やダンスパフォーマンスも去年よりめっちゃ進化してて、表現力爆上がりでマジですげ〜ってなりました。


これからもしめしずの2人が作り出す世界を楽しみにしてます。